ヤマイチ味噌

茨城県の南に位置する牛久市。牛久沼にも霞ヶ浦にも車で30分ほどで行ける、豊かな自然に囲まれた静かな町の中にヤマイチ味噌はあります。創業は1962年、現社長の父・坪井孝道さんが、製麺業の傍ら麹造りを始めたのがきっかけでした。甘酒にしても、料理に使ってもおいしいと評判になり…。その麹からヤマイチ味噌の半世紀に渡る味噌造りがスタート。二代目の幸裕社長はそんな父の背中を見ながら自然に家業を継ぎ、この蔵でしかできない味を求めて味噌造りを進めてきました。日本古来の伝統食としての味噌を守りながら、新しい食の開拓にも挑戦したいと、頼もしい三代目・孝賢さんも頑張っています。

 

ヤマイチ白つぶみそできるまで!

ヤマイチ白つぶみそができるまで

日本人の平均的好みに照準

ヤマイチ一番人気がこの白つぶみそです。麹歩合8割、塩分12%と甘くもなく、辛くもない、まさに中辛。最後の漉す段階で麹のつぶを残すことで、麹の持つ甘さや香りを際立たせました。そのためにはそれぞれの段階での様々な工夫があります。

発酵期間は約3カ月

発酵を進め過ぎず淡色に抑えたものが白味噌です。潰した大豆と麹、塩、種水を加えて混ぜたペースト状の味噌の原型を、温醸室で加温低温熟成させます。最初の1カ月は室温を30度ぐらいまで上げ、その後は常温で約2カ月。一般的な赤味噌が長くて8カ月間熟成させるのに比べ、期間が短い分、麹の味が残せるわけです。

麹の香りを生かした生味噌

さらに麹を生かす工夫が、麹を生きたまま商品に閉じ込める方法です。温醸室から出した味噌の発酵を止めるために、加熱殺菌をする方法もありますが、これでは菌を殺してしまいます。ヤマイチ味噌では、酒精を少量添加することで、発酵を抑え、生味噌として残しています。

 

ヤマイチ白つぶみそができるまで1

前夜から水に浸してあった大豆を、じっくり時間をかけて蒸煮缶(じょうしゃかん)と呼ばれる釜で煮ます。

ヤマイチ白つぶみそができるまで2

コンベアの上を移動させ、むらが出ないように混ぜながら、放冷します。ダクトで集めた熱気は外へ。

ヤマイチ白つぶみそができるまで3

コンベアの先にあるチョッパーで豆を潰します。決められた量が入ると自動的に止まるようになっています。

ヤマイチ白つぶみそができるまで4

丁寧に3日間かけて作った麹が、麹室で待機しています。麹のでき具合が味噌の味を左右します。

ヤマイチ白つぶみそができるまで5

チョッパーで潰した豆に麹、塩、種水を加えながら、2枚の羽で軽く混ぜます。こね過ぎないように注意。

ヤマイチ白つぶみそができるまで6

原料を混合した仕込み味噌が、チョッパーからコンベアで運ばれて熟成のための容器に移動します。

ヤマイチ白つぶみそができるまで7

スコップでならし、さらに専用の長靴をはいて上から踏み、空気を抜きます。塩を振り、密閉します。

ヤマイチ白つぶみそができるまで8

温醸室で熟成させます。発酵が進むと容器の上にかけられた重石も押し上げられるほど、発酵します。

 

ここが匠の技!

匠の技

家業を継いでまもない頃、「麹も作らないで、味噌を作った気になるなよ」と先輩味噌屋さんに言われたと笑う孝賢さん。若い後継者として、味噌造り教室開催など、新しい風を吹き込むことに力を入れていた時でした。父・幸裕さんの味噌造りから学んだことも同じ、麹がよくできれば、うまい味噌ができる、でした。米を蒸し、麹菌を振りかけ、手早く、でも丁寧に混ぜ、温度をチェックしながら、発熱し過ぎないよう気を配り…。3日間かけて真っ白で香り高い麹を作りあげます。この麹をたっぷり使い、昔ながらの製法でつくる「木樽仕込み」から、短期熟成の淡色系の味噌まで、造っています。直売店ではクッキーやシフォンケーキなど、味噌を使ったスイーツもあり、味噌の世界を広げる工夫が重ねられています。

匠

同じように作っても、中々同じ味にならないのが味噌。豆も麹も生き物で、四季のある日本では、気候の変化による影響をもろに受けるからです。その自然と向き合いながら、触る、においをかぐなど、感覚を総動員してヤマイチ独自の味噌造りを追求する幸裕社長です。

 

ヤマイチ味噌 アラカルト

アラカルト

前列左、麦みそです。麦麹を使った濃厚な旨みが特徴。繊維質、ビタミンも豊富な健康食です。こしひかり米生みそは茨城県産のコシヒカリ米で麹を作り、同じく茨城県産の大豆を使ったもの。「蔵ぐせ」の出た、ヤマイチ味噌ならではの本格生味噌です。河童米みそは牛久の低農薬米を使った味噌です。白つぶを長期熟成したものが赤みそです。

Information

ヤマイチ味噌

ヤマイチ味噌
住所 茨城県牛久市島田町2713
営業時間 月~金 8:00~18:00
土日祝 9:00~17:00
お問い合わせ TEL:029-875-0002
ヤマイチ味噌