霞ヶ浦の東側水域にある湖、北浦。この豊かな水源のほとりで、鯉の養殖から加工までを営んでいるのがコモリ食品です。実は茨城県はかつて、鯉の養殖で日本一の生産量を誇っていました。霞ヶ浦地域では昭和40年前後に鯉の養殖がはじまりますが、コモリ食品の創業もその頃でした。元々「半農半漁」で暮らしていた小森家の先代が、鯉の養殖へ踏み切ったのがスタートです。しかし、一時期は盛んだった同地域の鯉養殖業者も、時代の変遷と共に減り、現在では最盛期の約半数…。そんな中で、コモリ食品は様々な紆余曲折を経ながらも、地域を代表する鯉養殖業者としてパワフルに活躍しています。その秘訣は平成元年から始めた「鯉のうま煮」。今では同社、そして県を代表する「うまいもんどころ」認定の食品として、全国各地から注文が集まるヒット商品です。

 

コモリ食品の鯉のうま煮ができるまで!

自分の手で鯉を育てるところから

コモリ食品の目の前は北浦。そこに作った専用いけすで、丹精込めて鯉を育てます。鯉が十分に育つまでには、採卵から2〜3年。この間、一日たりとも気を緩めずに面倒を見ます。鯉の健康状態を左右する重要なポイントは、水中の酸素濃度。季節や天気、水温、また風向きでもデリケートに変化するそう。長年の経験に基づき、水の様子に柔軟に対応して管理しています。

諦めずに乗り越えてきた苦難の時

しかし、順調に見えた鯉の養殖に大打撃を受ける事件が起こります。平成15年に流行した「コイヘルペス」…これにより養殖の自粛、流通の凍結、そして16年には大切な鯉を全量処分するまでに至ります。風評被害にも苦しみ、何を作っても売れない苦しい時期が続く中でも、諦めなかった小森さん。それをきっかけに、商品開発や販促分野への考えを更に深めていったのです。

ピンチをプラスに変えてくれたのは「鯉」

ろくに物が売れない状況でも、鯉以外の加工や別の地域の鯉を譲ってもらうなどして凌ぎました。ある時、潮来産の大きな天然鯉を譲ってもらったので「大鯉のうま煮」を作ってみたところ、これが驚く程のヒット!これをきっかけに徐々にプラスへ転換。商品開発や鯉の品質向上へも積極的に働きかけ、コモリ食品の鯉や加工品は全国の数ある賞でも認められる逸品にまで成長しました。

 

鯉は加工する前に、1週間〜10日程かけて井戸水のいけすで泥抜きします。

口から水を流し込み、少しの老廃物も残さないよう腹の中を丹念に洗います。

丁寧に鱗を剥ぎ、輪切りにします。大胆に、かつ手際よく進みます。

小骨が多い鯉を食べやすくするため、圧力をかけ柔らかくすることも。

大きな平鍋に並べ、醤油・砂糖・みりん等がベースのタレで煮詰めます。

1時間〜1時間半程かけ煮詰めた後トレーで冷まし、真空パック詰め。

 

ここが匠の技!

一般消費者が鯉に対してイメージしがちな「臭み」。これを取り除くために、養殖時から加工に至るまで数段階での努力を要します。北浦のいけすから丘の活〆いけすに上げ、井戸水で1週間以上かけ泥を抜きます。実は、嫌な臭いの元になるのは泥よりも「アオコ」。悪臭を発するアオコが発生していた時には長めに泥抜きするなど、その時々の条件をしっかりと把握し対策しています。もちろん手間をかけるほど利益は減りますが、とにかく消費者の鯉に対するマイナスイメージを払拭し、食べて美味しさを知ってもらいたい。そのために、絶対に手を抜くことはしません。

鯉はしっかりと処理し、きちんと調理すれば海魚にも負けない美味しさがあると語る小森社長。栄養も豊富で、身体にも良い素晴らしい食材です。残念ながら、昔からの「鯉=臭い」という印象が先行してしまっている問題を取り除くためにこれからもまい進。鯉の魅力を広めていきたいと志を強く持つ鯉のパイオニアです。

 

コモリ食品 アラカルト

手前から時計回りに、大きな鯉を使ったインパクトある「大鯉のうま煮」。コモリ食品の大人気商品です。そして2012年秋に新発売したばかりの「鯉の煮詰」甘口・辛口。じっくりと形がなくなるまで煮込んだ鯉は、ご飯のお供にぴったり!そして中央上は「白鳥の里 鯉のうま煮」。骨を気にせずに手軽に楽しめます。右は「鯉のうま煮」を更に食べやすくカットし、山椒で味付けしたパック。お酒のお供にもオススメです。他にも鯉を使った商品を開発していますが、まずはここから鯉の魅力を味わって下さい。

Information

コモリ食品
住所 茨城県鉾田市中居330
営業時間 9:00〜17:00
※直接店舗で購入したい場合は事前にお問合せ下さい。
お問い合わせ TEL:0291-39-3241
コモリ食品

 

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