食感なめらかな高級乾麺「大名うどん」で知られている、麺の総合メーカー・丸金産業。水戸藩35万石のお膝元で作られ、シコシコとした歯ごたえ、ツルツルとした舌ざわり、豊かな風味であったことから「大名」の名を冠した人気商品です。中でもトップブランド「匠の味」はその技を極めた絶品です。しかし100年ほど前は精米所としてスタートした丸金産業。米だけでなく麦も挽いていたことから、その麦でうどんを作り始め、戦後の食料難を乗り切ったのが、製麺業へ進出するきっかけになりました。5代目現社長、海野永夫さんがコンピュータを導入、工程管理を徹底し、衛生的で安定した良質麺の量産体制を整えました。今では1日4万5000食を作る、県内中堅メーカーとして揺るぎない地位を築いています。

 

「匠の味」ができるまで!

小麦と塩と水だけ

ここでは同社の人気ブランド「匠の味」についてご紹介しましょう。「匠の味」の特長といえば、まさにシンプルのひと言に尽きます。小麦と塩、水だけを使い、茹で上がりのツヤツヤ感、のど越しのツルツル感を実現しました。こだわりは小麦粉。日本のメーカーが、うどん用にオーストラリアの専用の畑で栽培し、製粉にも心を砕いた高級中力粉を使っています。

重労働だった麺作りを変革

コンピュータによる工程管理を導入したのは、約20年前。それまでは、帯状になった生地を延ばす過程で発生する、生地のたるみを常に手動で調整しなければならず、機械化されても気を抜くことができない重労働でした。コンピュータ化によって、この問題を解消できたのと同時に、より清潔な環境になり、消費者に安心も届けられるようになりました。

管理はコンピュータでも作るのは「人」

とはいえ、作るのはあくまでも人間です。要所要所をしっかり押さえ、特に乾燥には気を配りながら、商品の完成を見守ります。同社の工場には、外周もあわせると550メートルの乾燥ラインが巡らされています。ハンガーにかけられた麺は、その時点では長さ2メートル40センチ。きれいなすだれ状の麺は、ゆっくり移動しながら、約8時間で乾麺になります。

 

小麦粉と塩水を混ぜ、熟成コンベアで15分ほど寝かせます。

練り上がった生地をローラーで延ばします。

切り出し。麺の種類ごとに様々な切り刃が用意されています。

ゆっくり移動しながら乾燥させます。

裁断機に入れて切り分けます。

商品ごとにそれぞれの方法で包装します。

 

ここが匠の技!

乾麺作りで一番難しいのは、乾燥の過程だと話す海野社長。この工程を丁寧にやらないと、茹でたときに、切れて短くなったり、縦割れをおこす原因になるそうです。加湿しながら乾燥させるのがコツで、乾燥室の調湿には注意が必要とのこと。経験の有無が問われる部分でもあります。梅雨の時期と冬場では湿度はまるで違いますし、天候によっても変わってきます。今日の天気、明日の天気を気にしながら乾かし具合に気を配ります。

先代社長夫妻の甥に当たる海野社長。20代の頃「将来の目標も特になかったので、手伝えといわれて何となく始めた」と笑います。今では息子、竜一さんも後継者として育ち「完成度の高い商品作りを目指す」と力強く宣言しています。

 

丸金産業 アラカルト

うどんのほか、香り高いそば粉を使ったそばも人気です。「やまいも入りそば」は、こしと弾力がある太めの田舎そばです。ひもかわ、ひやむぎ、そうめんも用意され、特に長さ37センチもあるその名も「長いそうめん」は「見た目が面白い」のに加え、卵を練りこんであるためこしが強く風味があります。委託商品も多いのですが、これからは自社ブランドにも力を入れていきたいとのこと。ますます楽しみな丸金の乾麺です。

Information

丸金産業
住所  茨城県那珂市西木倉423-2
営業時間 8:00〜17:00
定休日 日曜・祝日・その他
お問い合わせ TEL:029-298-0207
丸金産業