明治8年に創業を開始した酒蔵。常陸太田市南部の里川流域の低地は周囲を水田地帯に囲まれ、まさに水と米に恵まれた環境です。岡部合名はこの土地で丹精込めた酒造りをしています。その品質と酒造技術は高い評価を得、数々の受賞歴を持ちます。日本酒の最高権威である全国新酒鑑評会においては平成10年、11年、12年、13年、16年、18年、21年、22年に金賞を、また14年、15年、17年には入賞を果たしています。平成10年以降は実に11回もの受賞を重ね、自他共に認める高品質の酒造りを行っています。

松盛 大吟醸ができるまで!

造り手に正直な酒は生きもの

いろいろな条件を積み重ねて出来上がる日本酒。その過程においての造り手の作業が良くも悪くもそのまま反映されます。精魂込めて造らないと、良い酒造りのスタートラインにすら立つことができないと言います。わが子を育てるのと同様に、愛情込めて造り上げる日本酒。ひとつひとつの工程に、蔵人たちのこだわりと愛情が感じられます。

酒本来の自然な工程に、人が合わせて

岡部では毎年、南部杜氏と地元の杜氏が一緒に酒造りをしています。そのスタイルは、あくまでも酒主体。ちょうど良い作業時間帯に発酵や熟成がされるとは限りません。たとえ夜中でも早朝でも、もろみの発酵のリズムに合わせて人間が動くのです。また、特に大切にしているのが麹つくり。まるで慈しむように手をかけ、細心の注意で麹をつくります。

より美味しい状態で飲んでいただくために

美味しい酒へのこだわりは、出来上がった後も続きます。最も配慮しているのは貯蔵管理。原料となる米はその年の気候などで変わり、酒造りにおいてもその日その日の気温や湿度、天候などで作業の加減が変わります。こうして出来た毎年微妙に異なる繊細な酒を手造りの品質第一に考え、それぞれに適した状態で貯蔵管理して提供しています。

 

洗米機で米を洗います。銘柄によりタイマーを手に水にさらす時間にも注意を払います。

浸漬タンクで米に水を吸わせます。この吸水時間によって蒸米が左右されます。

浸漬した米を水切りして、こしきで蒸します。日本酒の米は炊かずに蒸すのです。

蒸しあがった米を放冷機で冷まします。

蒸米は室温を約35℃の麹菌の繁殖に適した環境で寝かせる麹室と、酒母造りのタンクへ。

じっくりと発酵させ、仕込みます。

大吟醸は半手しぼりされます。他に自然しぼりと機械しぼりがあります。

ろ過・熟成を待ち貯蔵タンクで保管します。

 

ここが匠の技!

「酒造りは毎年1年生の気持ちで」と語る岡部社長。これでいい、というマニュアルがなく、まさに長年の経験と勘による匠なくしては完成しないのが酒造りです。そして、麹や仕込み状態など、生き物である酒は様々に変化します。その状態を見て、触れて、香りを嗅ぎ、発酵の音に耳を傾け、舌で確認します。五感をフルに使って酒と向き合い、そこに匠が培ってきた勘を加えて品質にこだわり続けてきた美酒が出来上がるのです。

岡部守博社長
創業以来、手造りの丹精込めた酒造りをモットーとする岡部社長。『酒は生き物で、しかも正直者です。手抜きをすれば、その分まずくなります。手間隙を惜しまず、心を込めて造るだけ』と、基本に忠実に、丁寧な酒造りを信念として伝統の味を守り続けています。

 

岡部合名会社 アラカルト

「松盛」は創業以来の代表銘柄。屋敷内の松と家業が末代まで栄えるように、また酒の神様を祭る松尾大社とかけてネーミングされました。大吟醸の自然しぼりから各種揃っています。そのほか徳川光圀が晩年の隠居所として西山荘のある常陸太田市で過ごしたことから、地元にちなんだ銘柄「黄門ばやし」「悪代官」「助さん格さん」、「竜神峡」「佐竹の郷」などがあり土産品としても喜ばれています。

Information

岡部合名会社
住所 常陸太田市小沢町2335
営業時間 8:00~18:00
定休日 不定休
問い合わせ TEL:0294-74-2171
岡部合名会社